見通しの悪すぎる中国経済の今後の動き

今、中国経済が非常に不安定になっている…と言われています。

中国人民銀行の周小川総裁は、G20財務相・中央銀行総裁会議にて、「はじけたような動きがあった」と発言

「バブルがはじけたのでしょうか?」
「ほかに何がはじけるのか」

という、記者と麻生財務大臣のやりとりも報道され、印象的なニュースになりました。

その一方で、「まだ慌てるな」という意見もあります。

レコードチャイナは、米国ボストングローブ紙が掲載したとして、

「中国は4兆ドル近い外貨準備を保有しており、成長を底支えする力はあり、パニックになる必要はない」

との、ハーバード大学ケネディスクールの魏沛然研究員のコメントを紹介。

また、「電力消費量、石油消費量の伸びが急減速していることが懸念されているが、重工業からサービス業へと成長の中心が転換した結果にすぎない」とする、コンサルティング企業IHS・周希舟アナリストの見解も掲載されています。

「中国バブルがはじけた」とする中国人民銀行の周小川総裁。
「経済崩壊ではない、構造転換である」とする研究員やアナリスト。

同じ中国人の専門家の間でも、意見がまっぷたつにわかれています。

こうした状況の中で、中国経済の先行きを見通すことは、非常に難しいと言わざるを得ません。

見通せない中国経済:膨大なブラックマーケット

そもそも、中国経済を見通すことは、実質的にはほとんど不可能ともいえます。

膨大な人口を抱える中国では、違法な「ブラックマーケット」が膨大な規模になっているとも指摘されています。

ブラックマーケットの経済の動きは、統計情報もなく、誰も把握できません。

景気を判断する経済指標にも反映されません。

ですから、中国当局の公式な経済指標では”崩壊”していても、実際はブラックマーケットの力で持ち直す…というシナリオもあり得ます。

もちろん、その逆もです。

私たちはどうするべきなのか

中国経済の問題がダイレクトに響く方は、次の3つでしょう。

  1. 中国に進出している企業
  2. 中国企業と取引関係にある企業
  3. 中国市場へ投資している投資家

これに当てはまらない方であれば、中国経済が仮に崩壊したとしても、それほどダイレクトな影響は受けないと思われます。

上記3つのどれかに当てはまるのなら、確実に言えることが、一つだけあります。

それは、『危機管理のモードに入るべき』ということです。

確かに中国経済の見通しはいまだハッキリしませんが、「崩壊する可能性がある」という意見が出始めている以上…それも中国経済のトップである人民銀行総裁の、国際会議での発言で…、何が起きてもおかしくないと言えます。

企業であれば、中国経済崩壊に備えるプロジェクト・チームを編成し、撤退の具体的なシミュレーションを行うなど、いつでも撤退できる準備を進めておくべきです。

関連記事:中国進出した日本企業が「撤退できない」理由とは

投資家の方も、ポートフォリオを見直し、リスクヘッジの方策について専門家に相談するなど、万全の対策をしておいたほうが安心感があります。


そして余裕があれば、同時に「中国経済の不安定さは、経済構造の転換のためである」とする見通しが正しかった場合のシミュレーションもしておきましょう。

「重工業からサービス業へと成長の中心が転換した」とする見方が正しければ、中国市場には、まだこれから大きく成長する”フロンティア”が残っていることになります。

いつでも撤退できる準備を整えつつ、フロンティアへも進出できる「両面の備え」をしておけば、どちらに転んでも、大きく損をすることは無いでしょう。

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