中国の賃貸事情と部屋を借りる方法

中国の賃貸事情と部屋を借りる方法

中国で仕事をする場合、大企業の場合であれば、会社が直接契約したマンションなどに駐在員を住まわせます。留学生は基本的には学内の寮に住む規則になっています。

では、そういったものがない場合、部屋を借りることはできるのでしょうか。

簡単ではないですが、借りることはできます。

方法としては

  1. 自力で中国の不動産屋で借りる
  2. 知り合いに貸してもらう
  3. ホテルに住む
  4. 日本の不動産会社に頼む

以上のような方法があると思います。

まず前提として、社会主義国である中国では、「土地は政府の所有物」と定義されています。では、近年騒がれているマンション購入ブームや不動産バブルは何なのでしょうか。

それは、単に建物と土地の「使用権」のみを購入しているだけなのです。現在においても、土地の「所有権」を持っているのは中国政府です。

こういう状況なので、ある日突然立ち退きを要求されるということがあります。中国において、土地に関するトラブルは想像以上に多いと考えた方がいいでしょう。

①自力で中国の不動産屋で借りる

中国でも日本と同様に、町に不動産屋があります。

しかし、この方法で借りるのはおそらく不可能だと思います。日本でも同様ですが、そもそも外国人に部屋を貸したがりません。

家賃が滞りなく支払われるか不安だからです。一方で、不動産屋の方もあまり信用できません。例えば、ネットでも物件の情報が出ていますが、ほとんど「見せ物件」です。

これは、見た目は広くて安い物件のことですが、たいていは「あぁ残念、もう借りられちゃったんですよね。実はこれに近い物件がありますよ」といって、別のものを薦められるのです。言葉とは裏腹に、欠陥があったりして信用できません。

中国人でさえもよく騙されるので、日本人が店にいったら、確実に騙されるのではないでしょうか。

②知り合いに貸してもらう

このパターンなら安心です。子供が独立して部屋が空いている、だから貸したいという人は結構います。

ただ、こうした知り合いを持つには、かなり中国に精通している必要があるので、結局簡単ではありません。

③ホテルに住む

短期であれば、「③ホテルに住む」のが一番てっとり早いです。

ただ、やはりお金がかかります。また、長期で働くことが決まっていれば、就労ビザに切り替えなければ違法になります。

これらをクリアした上で、ホテルにオフィスを構えている企業は、たくさんあります。

北京で有名なのは、長富宮飯店です。ニューオータニが運営している5つ星ランクのホテルで、大手企業の北京事務所が多数入居しています。

予算が相当かかるので普通の企業が入居することはないと思いますが、知識として知っておくといいでしょう。

④日本の不動産会社に頼む

一番現実的なのは、「④日本の不動産会社に頼む」だと思います。数は多くありませんが、中国の物件を仲介してくれる企業があるのです。

例えば、リログループ(株式会社リロ・ホールディング)という東証一部上場企業があります。同社のグループに、リロケーション・インターナショナル(北京)という企業があり、北京での日本人駐在員向け賃貸住宅・マンション仲介、日系企業向けオフィス仲介といった不動産サポート事業を展開しています。

こういった企業を活用すれば、日本にいながら中国の物件の相談ができるので、トラブルは少ないと思います。

とはいえ、どのパターンを用いるにしても、日本のような常識が通用しない国であることを忘れずに検討するべきでしょう。

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