【北戴河】~政府高官が利用する避暑地、日本人に知られていない穴場スポット~

日本人が観光で行くことは少ないでしょうが、覚えておいて損はないリゾート地があります。
それが北戴河(ベイダイフー、ほくたいが)。河北省秦皇島市にあります。ここには渤海湾に臨む中国有数の海水浴場があり、気候や景色が穏やかなため別荘地としても知られています。

さて、なぜ覚えておいて損はないかというと、北戴河は政治的に重要なリゾート地だからです。中国共産党の幹部たちはこの北戴河でくつろぎながら重要な案件を話し合い、ここで決めたことが後に正式決定されることがあるからです。このことを非公式に「北戴河会議」と言います。そのため、外交官やチャイナ・ウォッチャーたちは北戴河での情報収集を重視してきました。

「北戴河会議」が始まったのは毛沢東の頃で、彼らは7月になると必ず北戴河へ避暑と休養に行っていました。というのも北京の夏はかなりの酷暑になるからです。そして、いくつもの重要案件が決められていきました。「北戴河会議」は文化大革命の頃に廃止されましたが、鄧小平時代に復活しました。

しかし80年代後半以降、避暑地での密室的な会合が批判的に見られるようになり、次第に重要性が薄れていきます。そして、胡錦濤時代に一旦は廃止になります。
ところが共産党長老たちの意見によって最近になって、また復活。2012年8月に、党大会を前に実施されました。

以上のように、非常に生々しい活動が行われているリゾート地ですが、一般人にとっては関わりのないこと。とても過ごしやすいので、オススメの観光地です!!
海鮮料理もおいしく、日本人の味覚にもピッタリです。最近は、一般人を対象としたリゾート地としての開発が進められているので、日本で有名になる日も来るかもしれません。

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