日本の約25倍という広大な国土を持つ中国は、気候も多様性に富んでいます。
その広大さゆえに熱帯・亜熱帯・温帯・寒帯などさまざまな温度帯が分布しています。
毎年9月から翌年の4月にかけては、乾燥した冷たい風がシベリアとモンゴル高原から吹くため、南北の温度差が最も大きくなります。
日本でさえ各地で気候が違うで、中国の気候の多様性は想像以上です。
北京や天津がある「華北」
北京や天津がある華北は日本の東北地方とほぼ同緯度ですが、夏と冬の気温差が日本よりも大きいです。
夏は最高気温が35度近くになり、かなり暑くなります。
ただ、乾燥していて湿気がないため、日本のようなジメジメした不快さはありません。
洗濯物は室内に干しておけば、一晩でパリッと乾くほどの乾燥ぶり。
それだけに水分をマメに補給しなければ、すぐに体調不良になります。旅行の際は、街頭の売 店やスーパー・コンビニでミネラルウォーターを購入し、継続して水分補給することをオススメします。
冬は最低気温がマイナス10度近くになり、かなり寒い です。外に出るならば、スキー場に行くときのような防寒具を着るべきでしょう。
いずれにしても、冬は観光にはあまり向きません。
上海、杭州、南京がある「華中」
上海がある華中は「温帯性気候」といい、比較的日本の気候に似ています。
春、秋は丁度良い気温で過ごしやすいです。
しかし、5月下旬~6月頃には日本同様「梅雨」のような季節があり雨が多いです。
夏は非常に暑く、40℃を超える日も稀にありますが室内は冷房がききすぎて寒い場合も。
湿気があり蒸し暑いのも日本と同様で、6月はかなりジメジメ…
また、秋は肌寒くなるので上着を持って行くといいでしょう。
広州(広東省)、桂林(広西チワン族自治区)などの「華南」
広州(広東省)、桂林(広西チワン族自治区)などがある華南はさらに温暖で、1年を通して気温が10度を下回ることがありません。
しかも、かなり蒸し暑いです。年間を通して降水量は多く、ときどきスコールがあるので注意が必要です。
また、秋には台風もやってきます。旅行の際は、折りたたみ傘や合羽を入れておくのがベストです。
中国で最も寒い「東北地方」
中国で最も寒い地域が東北地方です。3~4月は日本の真冬より寒いです。その分、夏はすごしやすく観光にはもってこいです。
なお黒龍江省漠河鎮は、計測史上最も低いマイナス52度を記録したことがある極寒地域。
1月の平均気温もマイナス30度という寒さです。
西安などがある「西域」
西安(陝西省)や新彊ウイグル自治区などがある西域は、中国のなかで最も乾燥したエリアです。
昼夜の寒暖の差が激しいのが特徴で、夏になると日差しが強くかなり暑くなります。
なお、新疆ウイグル自治区トルファンでは、計測史上最も高い49度を記録したことがあります。
これほど暑くても、夜は上着が必要なぐらい寒くなります。観光するなら春と秋がベストですが、夜のことを考えて上着は必須です。
成都(四川省)や重慶がある「西南地域」
成都(四川省)や重慶がある西南地域は、春は肌寒く夏は暑く、降水量も多いです。
この当たりは盆地のため、夏は気温がかなり上がり蒸し暑くなります。
なお、この地域の重慶と華中の武漢(湖北省)、南京(江蘇省)は、「中国三大ボイラー」(中国三大火鍋)と呼ばれるほど、暑い地域として有名です。
以上見てきたように、中国の気候は地域によってまったく異なります。
自分の経験を述べると、どこに行くにも、どの季節にも上着はあった方がいいと思いました。
中国でもかなりの店舗数があるユニクロでは、携帯に便利な軽めの上着を販売しています。
そういったものを荷物に入れておくといいでしょう!