【シルクロード】~ここにもある紛争の火種~

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中国内部には3つの独立問題があると言われています。台湾、チベット、そしてウイグルです。

台湾は建国以来の衝突関係にありますが、近年は両方とも争いは避けたいというムードになっています。チベットは緊張度がかなり高い地域です。そして、ウイグルでは表向きはあまり目立っていませんが、つねに紛争の火種がくすぶっています。日本人観光客の中にはこのことを知らない方も多いので、安全のためにも覚えておいた方がいいです。

実は、1944年~1946年のわずかな期間、ウイグル人主体の東トルキスタン共和国という独立政権が存在していました。しかし、1949年に中華人民共和国が成立すると、人民解放軍が侵攻し、新彊ウイグル自治区として支配下に置きました。国際的なニュースになることは稀ですが、断続的にテロ活動は続いてきたのです。

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近年で最も大きかったのは、2009年に発生したウイグル騒乱でした。

約3,000名のウイグル人と武装警察がウルムチ市内で衝突し、140名が死亡、 800名以上が負傷しました。当局以外の発表によれば、ウイグル人1,500人が射殺され、1万人が行方不明となったと言われています。
チベットと新彊ウイグルは、中国の二大少数民族問題ですが、前者はチベット仏教という宗教的な背景があります。

後者もイスラム教の背景はありますが、それよりも傍若無人に新彊を開発してきたことへの不満が大きいと考えられています。現在のウルムチは、シルクロードの牧歌的なオアシス都市ではなくなっており、近代的な大都市に変貌しています。

それはそれで人々の生活水準が向上するというメリットがあります。しかしその一方で、ウイグル族のコミュニティは破壊され、何千人もの人々が住居を追われています。急激に成長する中国の光と影がここにもあります。

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