洛陽が『三国志』前半の舞台としたら、後半の舞台はなんといっても成都です。四川省の省都であり、劉備が興した蜀の都です。赤壁の戦いを映画化した『レッドクリフ』(2008年)を見ればよくわかりますが、漢の丞相に上り詰めた曹操は圧倒的な権力と軍事力を掌握しました。
中原では勝ち目がないと判断した軍師・諸葛孔明は劉備に「天下三分の計」を助言します。天下を三つに分ける、すなわち劉備は中華西方に蜀を興して、そこで力を蓄えようという策でした。その助言に従って、西方に下った劉備たちでしたが、当時は辺境の辺境。成都はまさに劉備たちが切り開いて作った都といえます。
そんな成都も今では人口1407万人の巨大都市であり、四川省の省都に
当然、『三国志』ゆかりの史跡は多くあり、代表的なものが「成都武侯祠」です。諸葛孔明を中心に、主君の劉備などが祀られています。霊廟内には諸葛亮、劉備、関羽、張飛などの武将像も並んでおり、『三国志』ファンでなくても感動すると思います。
もう一つの目玉がパンダです。人気者のパンダですが、世界で四川省にしか住んでいません。
繁殖力が弱く絶滅危惧種のため、中国政府は四川省に保護区を設けて厳しく管理しています。そんなパンダを見たい場合は、成都動物園に行けば見ることができます。
何頭もいる本場のパンダに感激するでしょう。四川省に広がるパンダ保護区は世界遺産に登録されています。
実は四川省には世界遺産が多く、九寨溝、黄龍風景区、峨眉山、楽山大仏(楽山市)、都江堰(江堰市)などが登録されています。
これらを巡るには、まず成都に到着して、そこからスタートするのが便利です。また特殊な旅行として、チベットに旅行するときの入口にもなっています。
成都には成田、関西、名古屋、広島空港からアクセスできます。
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