【西安】~悠久の歴史を誇る古都~

陝西省の省都・西安は、かつては「長安」と呼ばれ、西周・秦・前漢・隋・唐などの古代王朝が都を置いた都市です。

そのため遺跡の数が凄まじく、世界各国から観光客が訪れます。西安には、東京(成田)・名古屋から直行便が出ています。

必ず訪れたいのは世界遺産に指定されている「兵馬俑」です。

これは2万㎡におよぶ巨大な規模に、8,000体の兵士俑、100余台の戦車、600体の馬で埋め尽くされた秦の始皇帝の陵墓です。

今や中国古代遺跡の代名詞といえる存在ですが、発見されたのは1974年とつい最近のことです。井戸を掘ろうとした農民が偶然見つけ、世紀の大発見につながりました。

ちなみに発見した農民は、兵馬俑博物館の名誉副館長となり、もうひとつの“名物”になりました。

兵士俑の顔がすべて異なっていたり、もともとはすすけた色ではなく彩色が施されていることがわかったり、まだまだ未発掘の部分が存在したりと今なお驚くべき発見が続いている遺跡です。

この兵馬俑の近くには、玄宗皇帝と絶世の美女・楊貴妃のロマンスで有名な温泉跡「華清池」があります。温泉は今でも沸いていますが、入ることはできません。敷地は広く、玄宗皇帝と楊貴妃が実際に使ったお風呂などが展示されています。

また、『西遊記』で有名な三蔵法師・玄奘ゆかりの大慈恩寺と大雁塔もオススメです。

玄奘は10年以上に及ぶインド旅行を終えて、641年に唐に帰国しました。

そして、インドから持ち帰った仏典の漢訳事業を大慈恩寺で行ったのです。このとき使われた仏典や仏像を収蔵するために造られたのが大雁塔です。大慈恩寺に行けば、玄奘の銅像が観光客を迎えてくれます。

以上のように西安から出土した遺跡は膨大ですが、「陝西省歴史博物館」に行けばまとめて見ることができます。展示品の質、量ともに中国屈指の巨大博物館なので、ぜひ訪れてください。

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