中国人と親しくなるコツは、やはり「中国に興味を持っている!」と伝えることでしょう。
観光地、中華料理、『三国志』などなど何でもいいのです。
少し伝えただけで、かなりフレンドリーになれるはずです。これはビジネスでも遊びでも同じ。
では、今回は中国で2014年から2015年にかけて大ヒットした曲をご紹介します。
『小苹果』(シャオピングォ)
これを知っていると中国人に伝えたら、「あなたは中国の最新情報まで知っているんですね!」と距離感がグッと近くなるはず。
「苹果」(ピングォ)は、リンゴの中国語です。
ですから、タイトルは「小さなリンゴ、リトル・アップル」という意味で、歌詞もリンゴに関係した内容になっています。
歌っているのは「筷子兄弟」(クヮイズ ションディ)
「筷子」はお箸の中国語なので、英語名は「チョップスティック・ブラザーズ」。
無理やり日本語に訳せば「お箸兄弟」となります。
映像ディレクターの肖央(シャオ・ヤン)と音楽プロデューサーの王太利(ワン・タイリー)の二人組で、実際の兄弟ではありません。
香港・台湾はともかく、中国大陸の流行歌は今でもバラード中心ですが、『小苹果』は珍しくダンスナンバーで大ヒットしました。
若い人だけでなく、幅広い年齢層に浸透した
本作がヒットした経緯は、日本の『恋するフォーチュンクッキー』に似ています。
ノリノリのダンスを真似て、ネットにアップするブームが起きたからです。いわゆる「踊ってみた」ですね。
そうした投稿画像を見てみると小学生、高校生、お年寄り、地下鉄職員、原発職員、人民解放軍、外国人など多種多様な人たちが楽しそうに踊っています。
一度聴いたら耳に残るナンバー、覚えやすいダンスが受けて人気に火が付いたんですね。
このヒット曲の裏方には、ダンスナンバーを大量生産している韓国K-POP勢もいます。
まず、MVは全編が韓国で撮影されました。
そして、筷子兄弟の2人といっしょに踊っている美女は、ペ・スルギという韓国の女優です。
ヘンテコなダンスを踊るペ・スルギは、中華圏でも大人気になりました。
このコミカルな踊りを振付したのは、『江南スタイル』(SPY)で特徴的な乗馬スタイルを考案した振付師です。
さらに、人気グループT-ARAによって韓国語によるカバー曲までリリース!
こちらのMVにも筷子兄弟がゲスト出演し、いっしょにヘンテコなダンスを踊りました。
以上が『小苹果』がヒットした経緯です。
それにしても、K-POP勢の海外での熱心な活動には舌を巻きます。
日本では少女時代、KARA、BIGBANG、AOAなどによって勢力を拡大していますし、中華圏でも『小苹果』のような活動をしているのです。
芸能ニュースひとつ見ても、アジアは激動期にあるとあらためて感じます。