お茶の間を賑わす中国バラエティ
生活水準が豊かになってきている中国では、テレビの番組内容も急激に変わってきています。
15年以上前の中国では社会主義色が強く、テレビ番組といえば倫理観を強調したもの、共産党政府を礼賛する内容がほとんどでした。
それが今ではバラエティ番組が多数放映されており、新時代に突入した感があります。人気の番組をいくつかご紹介します。
『爸爸去那儿?(パパ、どこ行くの?)』
これは韓国の人気バラエティ番組の中国版。
出演者は5人の芸能人パパと子ども6人。2泊3日の農村体験で、親と子がそれぞれの任務を遂行していきます。
ゲームを通して子どもたちの成長ぶり、芸能人たちのパパぶりを見ることができます。
中国でも家族のあり方が変化していることも人気の理由かもしれません。
『快乐大本营』
1997年から放送しているご長寿番組。
特技を持つ一般人や芸能人をゲストに迎え、毎回様々なゲームを行います。
『笑っていいとも』のような雰囲気です。
たまに豪華ゲストが出演することも話題のひとつ。
イーソン・チャン(陳奕迅)やフェイ・ウォン(王菲)などの有名歌手、少女時代のユナなど海外タレントも登場しました。
『中国好声音』
オランダのオーディション番組の中国版。
中国の大物歌手4人がステージを背にして座り、出場者の歌唱力を審査。
合格なら「I want you!」ボタンを押してイスを回転し、自分の弟子にスカウトすることができるというもの。
そして16人×4チームでリーグ戦を行い、各チームの勝者4人を担当の審査員が指導、最終対決に挑むという仕組み。
ハイレベルな戦いが見物で、この番組への出演をきっかけに、多くのメンバーが歌手デビューを果たしています。
『非誠勿擾(フェイチェンウーラオ)』
2008年に大ヒットした映画と同名のバラエティ番組。
あの映画と同様、本番組も婚活がテーマ。
ズラリと並んだ独身女性総勢24人が、4~5人の男性を審査していくというもの。
女性は気に入らなければ手元のボタンでパネルの色をOKのピンクからNGのブルーに変えることができます。
最後までピンクのパネルの女性が残っていれば、男性側に選択権が移り、お互いが気に入ればカップル成立。
これまで放送された回でのカップル成立率は、約4割となっています。
日本のバラエティ番組「逃走中」も中国で放送中
これまでの中国のバラエティ番組の多くは、外国でヒットした番組のフォーマット権を購入して制作してきました。
とくに多かったのが韓国の番組です。
しかし、中国での韓流ブームもひと段落したため、次のターゲットになっているのが日本のバラエティ番組なのです。
すでに『全員加速中』という番組がスタートしていますが、これはフジテレビで放映していた『run for money 逃走中』のフォーマット権を取得して制作したものです。
今後、こういった動きは加速しそうなので、とても楽しみですね。