【東北部】~今も日本と関わりが強い旧満州の地~

遼寧省・黒竜江省・吉林省の東北三省は、冬は零下20度にもなる厳しい気候の地域。

この地域には、1932年から終戦まで、日本の傀儡国家である旧満州国が置かれていました。満州国については映画『ラストエンペラー』を見ればよくわかります。清は1911年、孫文の辛亥革命によって倒されました。最後の皇帝である宣統帝・溥儀は退位した後、日本軍に利用され1934年に満州国の皇帝になります。
満州国は終戦によって消滅しましたが、日本に帰れなくなった中国残留孤児などの悲劇を生みました。

現在、日本で学ぶ中国人留学生は東北部出身者が最も多く、親日的な地域です。そのため、日本企業も数多く進出しています。

遼寧省の観光地は、省都・瀋陽と大連

瀋陽は満州国時代には奉天と呼ばれ、最大の都市でした。

名所は「瀋陽故宮」

清の前身である後金の時代のもので、初代ヌルハチと第二代ホンタイジの皇居でした。保存状態が良く、見応えがあります。

瀋陽には、札幌・東京(成田)・名古屋・大阪・福岡から直行便が出ています。

大連は、1904年の日露戦争に勝利した日本が租借権を得て、日本によって開発が進められました。

改革開放以降は、東北部の中心地として開発が進められ、目覚しい経済的発展を遂げています。東芝、三菱電機、キヤノンなど日本企業が数多く進出しており、日本人の数も5,000人以上います。名所は満州国時代に南満州鉄道が運営していた「旧ヤマトホテル」。

今でも大連賓館という名前で3つ星ホテルとして営業しています。大連には、東京(成田)・名古屋・大阪・富山・福岡から直行便が出ています。

吉林省の観光地は、省都・長春

満州国時代の首都で新京と呼ばれていました。そのため、当時のゆかりの施設が多数あります。代表的なものが「偽満皇宮博物院」で、溥儀の宮廷府を博物館にしたものです。当時の関係資料が多数展示されています。

長春には、東京(成田)・名古屋から直行便が出ています。

黒竜江省の観光地は、省都・ハルビン

オススメは「ハルビン氷祭り」です。

世界三大氷祭りの一つで、1月から約2ヶ月間ハルビン市内のあちこちに氷の彫刻が並べられます。夜はライトアップされ、美しい氷の世界を堪能することができます。

ハルビンには、新潟・大阪から直行便が出ています。

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